小説 新約「フランケンシュタイン」メアリー・シェリー 田内志文約

学生の頃、この物語は吸血鬼の恐怖物やオカルトなんて吹き込まれ、怖い話が大嫌いな私は見向きもしないでひ

たすらスルー。それを今頃になって読む気になったのは新聞紙上の紹介文だった。わたしが日頃読むのは、以前

は芥川賞直木賞作品から、それらの作者の作品で、最近は本屋大賞が一番外れがないと思っている。

だから分野がガラッと違うが、この怪物の生まれた経緯から彼の深い懊悩が理解でき、堪らなく哀れになる。

初めから大人で、言葉も環境も何も教えられず 親である創造者は命を吹き込むや否や逃げ出してしまう。幼子が

放り出されるより哀れなのは、見るだに恐ろしい様相をしていて普通の人なら一目で気絶するほどその姿はおぞま

しいのだ。折角命を創造するのに可愛く創らなかったのだろうと思う。一般に言う”吸血鬼ではない。そのおぞまし

い姿故全くの孤独で、創造者に同じ姿の伴侶を創ってくれと嘆願するが、創り主は世の中が危うくなるのを怖れて

創るのを止めてしまう。そこから復讐が続くが、絶え間ない恐怖で疲れ果て主(親)が死んでしまうと怪物(姿と能力)

も生きる意味もなくし死んでしまう。恐怖物と思い込んでいた私にはあまりにも意外で、怪物の人間性に心打たれ

た。

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